2022年4月16日20時から、不幸にも戦火によりウクライナでお亡くなりになった方々の追悼法要をライブ配信いたします。
社会の隅っこの一坊主ですが、毎日ニュースを聞く度に心が痛み、直接何もできなくともこの国からせめて読経とお念佛でお亡くなりになった御霊を、みなさんと一緒に供養させて頂きたく配信することに致しました。
基本、毎日配信とお祈りをお勤めして配信したいのですが、都合によりできない日がありますのでご了承ください?
天台宗の例時作法という勤行式にてお勤めします。もし台宗課誦(たいしゅうかじゅ 天台宗の基本去経典)をお持ちの方はどうぞご一緒に画面越しにお唱え下さい。
例時作法次第
まず礼拝
南無 帰命頂礼 本尊聖者 西方極楽世界 大悲願王 阿弥陀如来 三遍
①衆罪伽陀
≪訳≫自分にまつわるあらゆる罪は霜や露のようなものです。仏様の知恵の光はそれらを消し去ります。だからこそ、心を込めて今まで犯した自分の行いに対して反省し懺悔します。
②三礼
≪訳≫三宝(仏・法・僧)を心から敬い、私の全身を仏様に捧げ礼拝します
・どうか私と私に関わる全ての人々と一緒に、仏様の教えを体と心で理解して仏になろうと発心して仏様に帰依します
・どうか私と私に関わる全ての人々と一緒に、仏様の教えの海に入って正しい知恵を得る為に仏様に帰依します
・どうか私と私に関わる全ての人々と一緒に、全ての人々を仏の教えに導いて悪いことが起こりませんように、仏様に帰依します
③七仏通戒偈
≪訳≫どうか沢山の人々と共に、悪いことは行わず、良いことを謹んで行い、自分の心を自ら清めます。これが過去七仏の教えです。これを行うことを決意します。
④黄昏偈(こうこんげ)
≪訳≫夕方にお唱えする詩をお唱えします。今日この日はいまや終ろうとしています。つまり、命が衰えて一日短くなったということです。例えば水の枯れた池にいる魚の様なものです。だからこそ懸命に修行を進めて(日々努力し)、まるで頭の上が燃えているのを消すくらいの気持ちを持って物事を為すべきです。いつも苦と空と無常を念じて、心を乱さずに一生懸命はげむように
⑤無常偈
≪訳≫全てのものは移り変わり、決して変わらないものはありません。単に生じたり滅したりするだけです。生じたり滅したりすることを超えた、その悟りの静けさが本当の楽です。仏様は涅槃を実現されて、生まれることも亡くなることも超えてしまわれました。もしこの仏の教えを心から聴いて理解することができれば、その人は計り知れない楽を得ることができます。
⑥六為
≪訳≫
・今日の施主(願主)の為に釈迦如来を念じて祈ります
・今上陛下の為に薬師如来を念じて祈ります
・過去現在未来の父母、人々、国王、仏・法・僧の為に阿弥陀如来を念じて祈ります
・天台宗における歴代の大師・先徳の為に妙法蓮華経を念じて祈ります
・あらゆる神々の為に魔訶般若波羅蜜多経を念じて祈ります
・あらゆる世界におられる生きとし生けるものの為に文殊菩薩を念じて祈ります
⑦法則(仏様に法要の趣旨をお伝えします)
≪訳≫
ここに常行三昧を修して、追善作福の法要を営むにあたり、梵天・帝釈天・四天王がここに常に来臨し、この善業に共に随喜され、また神祇の八百万の神々が来臨して擁護して下さりますように。
そうであれば、全ての神々が各々にその威徳を増されて仏様の教化をともに助けて補佐して頂きたいと思います。そのために知恵のお経の般若心経をお唱えします。大般若経の名をお唱えします。
謹み敬って、霊山浄土におられるお釈迦様、東の方向の浄瑠璃浄土におられる薬師如来様、西の方向の極楽浄土におられる阿弥陀如来様、その数八万以上、十二種類に分かれる方便と真実について説かれたお経、身子・目連などの仏弟子を始め多くの賢聖たち、阿弥陀経に説かれる、阿弥陀経を説かれることを促し、手助けし、法を聴いてご縁を結ぶ全てのものたち、あらゆる世界におられる全ての三宝に申し上げます。
まさに今、南閻浮提(この世界の事こと 娑婆世界)の日本国、近江の国、寶生院。
今この道場において、有縁の〇〇〇殿、〇〇〇殿・・・・が願主となってロシア国の戦火にてキーウ、チェルニーヒウ、ブチャ、ハリコフ、ドネツク、マリウポリ等、ウクライナ国内で残念ながら図らずも逝去されし尊霊を供養し、追福作善を作すために常行三昧という法要をお勤め致します。
その目的は、お経に書かれている通り、一心に阿弥陀如来の名を一度でも十度でも念じて称えれば極楽浄土に往生することができますし、また六つの方角の諸仏が褒め称えるように、亡者の永い罪が消え、悟りに入ることができます。
ですから、とても有難いことに、極楽浄土はとても奥深くて不思議なほど輝いて宝石で飾られ、それを諸仏は褒め称えておられます。水・鳥・樹林でさえみな聞いたことが無いくらい美しい声を出し、仏教の教えである四無常(苦・空・無常・無我)を説いておられます。
まさに知るべきです。西の方角の遥か彼方にある極楽浄土と阿弥陀仏、我々と国土、これらはとても奥深く不可思議なものです。そして一切の苦しみがない、極楽浄土はあらゆる浄土の中で最も優れたお浄土です。
というわけで、今、我々は極楽浄土と阿弥陀仏を褒め称えて、その良い行いによって過去と現在の精霊が極楽に往生するように願います。
もしそうであるなら、今日弔うところの霊儀は速やかに苦しみが続く世界から抜け出して、瞬間的に安らかなお浄土に往生できますように、祈念申し上げます。
併せて、全ての生きとし生けるものにこの功徳が遍く行き渡りますように。
⑧散華(さんげ)
≪訳≫お華を撒いて、この場を明るく楽しくします。お華を撒いて、この場を明るく楽しくします。
あらゆる世界の仏様方をお招きします。どうかこの道場へお入りください。
お釈迦様をお招きします。どうかこの道場へお入りください。
阿弥陀如来様をお招きします。どうかこの道場へお入りください。
(阿弥陀如来の横におられる)観世音菩薩、勢至菩薩をお招きします。どうかこの道場へお入りください。
⑨甲念佛
⑩阿弥陀経
※※長文になりますので割愛します。ご一緒にお唱えしましょう※※
⑪合殺
⑫回向
≪訳≫
・今日、私たちが修した念佛・読経の功徳を極楽浄土にさし向けます。
・阿弥陀如来様、この願いを哀れみ受け止めて下さり、私たちの過去の罪を消し去ってください。
・天の神祇たちはますます徳を輝かしてこの地の鎮守の神々が喜んでくださるように
・過去の大師・先徳方の悟りが実現し、全ての亡霊がみなみな仏道を成就して極楽に生まれますように
・慈覚大師様(比叡山中興の祖)は仏法の喜びが増され、過去七世にわたる私に関係のあるご先祖がみなさん極楽に生まれますように
・今日、お祈りする精霊が必ず極楽浄土に生まれ、一番美しい阿弥陀様の蓮の上に乗られますように。
・天皇陛下、世界中の為政者、その国々が安穏でこの世に正しい教えが広まりますように
・仏様の教えを信じて守るみなさまに災いや病気などが少なく、念佛される方々の願いが届きますように
・寿命が尽きたその時には必ず極楽浄土に生まれ、阿弥陀如来様に直接お会いして、生まれ変わったとしても苦しむ人々と、あらゆる世界の人々を導いて助けて、共に悟りが実現しますように
⑬後唄
≪訳≫(仏様が)この世界に虚空の如く存在し、蓮の花が決して水に浸からないと同じです。心の清浄さは仏様を越えるものはありません。(ですから)私は首を垂れて無上の仏様に礼拝します。
⑭光明真言(故人の罪を全て消しさり、仏の光明を与える呪文)
おん おぼきゃ びろしゃな まかもだら まにはんどま じんばら はりばたやうん
⑮観経文
≪訳≫阿弥陀如来の光明はあらゆる方向(十の方向)を遍く照らし、念佛をする人を一切捨てずみんな救い上げて往生させてくださいます。
⑯念佛
南無阿弥陀仏 十遍
⑰回向文(合唱してお聞きください)
南無西方極楽世界阿弥陀如来 南無大恩教主釈迦牟尼如来 南無大慈観世音菩薩 南無大勢至菩薩 南無六道能化地蔵菩薩 南無極楽世界二十五菩薩等 慈悲を垂れたまい、私の願いを聞いてください
願わくば、今日、心を込めてお勤めをした功徳が極楽世界にまで届き、本日Youtubeにて随喜の善男子・善女人、ことには〇〇都道府県 〇〇殿、〇〇都道府県 〇〇殿・・・・
願主となって回向供養し奉るところは
ロシア国の戦火にてキーウ、チェルニーヒウ、ブチャ、ハリコフ、ドネツク、マリウポリ等、ウクライナ国内で無念ながら図らずも逝去されし一切の諸尊霊の
追善供養、追悼回向、往生極楽、後生善処、証大菩提。如来大慈悲哀愍護念
南無阿弥陀仏 十遍
如来の大慈悲によって我々の願いを聞いて頂き、心からお願い申し上げます。
⑱念佛 南無阿弥陀仏 十遍
⑲成仏偈
願わくばこの功徳を以って 平等に一切に及ぼし 同じく菩提心を起こし 安楽国(極楽浄土)に往生しますように
終わりに礼拝
南無 帰命頂礼 本尊聖者 西方極楽世界 大悲願王 阿弥陀如来 三遍
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